12時を廻るころに夜番をする
廊下の電気をつけ
子供部屋に忍び込む
もう布団をけることも
ベッドから落ちることも無くなった彼らの
呼吸を確かめる習慣は
今も続く
電池が切れたかのように
だらんとベッドに寝そべる姿は
数時間前より
ひとまわり小さい
誰かがこっそりドアを開けて
足音を忍ばせて入ってくる
それを知らない無防備さが
心をとがめる
さっと見回し
部屋を出る
明かりを消すかちりという音に
寝返りを打つのが分かる
愛しいものが
夜の暗さに拡がる
闇と交じり合い
私の皮膚に浸透していく
外は限りない星空
今宵も月は
幸福の影を
くっきりと映し出す
くっきりと映し出す
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