医者に寄った朝
学校の前に車を停めて
学校の前に車を停めて
娘を下ろすと
ハッチバックをあけ
カーブーツの中からかばんとコートを
自分で取り出した
窓を開け
「ついていこうか。
一人で行ける?」
そう言いかけると、
別の少女が近づいてきた
娘はぱっと顔を輝かせ
その子と話を始める
こちらへは見向きもせず
バイバイすら言わず
並んで学校に向けて歩き出す
その後姿をミラーで見つめ
その無礼さに
わざとらしくチッと舌打ちする
そして
こうして自分は不要になっていくのかと
にんまりと笑って
ギアをバックに入れる
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