このハートランドという土地は
コーンウォールとデボンの県境にあります
海岸には切り立ったごつごつした岩があり
波がいつも
ざぶんざぶんと
白く激しく打ち付けています
時々山伏のようなサーファーが
肩まで浸かって波を待っています
この地は激しく風が吹きます
引き潮時には
打ち捨てられた難破船が
何隻も海底に見えます
この一角に
風も遠慮気味に通り抜け
波も届かない
セント・キャサリンズ・トーという平地があります
丘と岩に挟まれて
そこだけがやけに静かです
ここでは嵐も息をひそめます
昔々こんなへんぴなところに
集落があったそうです
今でも崩れかけた石の壁が残っています
足を止めて心を落ち着けると
昔の人たちの魂が
飛びかっているのが見えます
平凡な木のゲートをさっき閉めたときは
知らないでいましたが
ここは時間の終わる場所
風となって飛びかっていた人々は
こうしてこの地に集まり
石の壁に座っています
今はただ木や草や小川となって
存在するだけにしても
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