Monday 28 December 2009

St. Catherine’s Tor

このハートランドという土地は
コーンウォールとデボンの県境にあります
海岸には切り立ったごつごつした岩があり
波がいつも
ざぶんざぶんと
白く激しく打ち付けています
時々山伏のようなサーファーが
肩まで浸かって波を待っています

この地は激しく風が吹きます
引き潮時には
打ち捨てられた難破船が
何隻も海底に見えます

この一角に
風も遠慮気味に通り抜け
波も届かない
セント・キャサリンズ・トーという平地があります
丘と岩に挟まれて
そこだけがやけに静かです
ここでは嵐も息をひそめます
昔々こんなへんぴなところに
集落があったそうです
今でも崩れかけた石の壁が残っています
足を止めて心を落ち着けると
昔の人たちの魂が
飛びかっているのが見えます

平凡な木のゲートをさっき閉めたときは
知らないでいましたが

ここは時間の終わる場所
風となって飛びかっていた人々は
こうしてこの地に集まり
石の壁に座っています
今はただ木や草や小川となって
存在するだけにしても

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