甘くて強い酒をグラスに注いで
少しだけなめる
舌がしびれても
かまわずなめ続ける
のどの下のほう
胃の少し上のあたりが熱を持つ
意識がすこし緩んでくる
今や離れた場所で
醒めた目で自分を見ている
この妙な声もわたしのものだろう
グラスの残りをぐっと一気に飲み込む
みぞおちを殴られたような
重い衝撃を感じて
ベッドに倒れこむ
意識にいよいよカーテンが下りてくる
死なないまでも
こうしてしばらくフェードアウトして
出来るだけ遠くまで
闇の中を行けますようにと
祈りともいえない
祈りを唱える
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