抱き上げると
まずはおとなしく手に収まる
そしてゆっくりと辺りを見回す
私には見えない何かに視線を止め
にゃあと鳴いて
音も立てず
ふわりと腕から飛び降りる
猫は外から帰ってくると
私のほうにまっすぐやってくる
ハローハローと
何度も甘い声で鳴き
ハローと返事をすると
もう別のソファーに座り
毛づくろいをはじめている
何かの温度を感じたくて
柔らかい首に下をなでる
あなただって
まんざら私のことが嫌いでもないのでしょ
猫は私を見る
目を細くして
のどをごろごろ鳴らす
しばらくすると私は飽きて
席を立つ
すると猫は
やっと行ったかというように伸びをして
また丸くなって眠る
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