空気の重い日曜の朝に
遅く目を覚ます
風のない秋のどよんとした空
普段の日曜の普段の営みは
透明な重いフィルムのむこうにあるかのように
私のところまでは届いてこない
妙な静けさの中を
水の中を歩くような足取りで
庭に出る
そこにはまだ
夏の名残の野菜や果実が
色鮮やかに収穫を待っているのに驚く
もう秋はしっかりと
この地を捉えてしまった。
夏の記憶など許さずに
季節のねじが
しっかりと巻き込まれた
もうすぐ光が弱くなり
風と雨がやってくる
それまでのつかの間の静けさの中を
そろそろと歩く
走って追いかけてでも止めてしまいたいものを
手をこまね
なすすべもなく見送る
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